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4.5.2 不適合並びに是正及び予防処置

組織は、不適合を取り扱い調査し、それによって生じるあらゆる影響を緩和する処置をとり、並びに是正及び予防処置に着手して完了する責任と権限を定める手順を確立し、維持しなければならない。

顕在及び潜在する不適合の原因を除去するためにとられるあらゆる是正処置又は予防処置は、問題の大きさに対応し、かつ、生じた環境影響に釣り合わなければならない。

組織は、是正及び予防処置に伴なう文書化した手順のあらゆる変更を実施に移し、記録しなければならない。

1. 不適合

この項でいう「不適合」とは何を指すのでしょう。規格要求事項には不適合とは何ぞやということを定義してはいませんので、組織ごとに不適合とは!を定義しておく必要があります。不適合の代表的な例としては次のような項目が挙げられます。

●規格要求事項に対する不適合(システム的な欠陥)
●外部審査及び二者監査による指摘・不適合
●法的及びその他の要求事項に対する不適合
●経営者による見直しにおける不適合
●目的・目標の未達成と環境マネジメントプログラムの進捗遅れ
●著しい環境側面に関わる運用基準からの外れ
●利害関係者とのコミュニケーションに基づく不適合
●内部監査における不適合
●監視・測定機器の精度異常(校正基準からの外れ)

しかし、これらに限らず不適合の定義は組織の規模や事業活動、環境に与える影響の大きさなどを考慮して決めていく必要があります。

2. 是正及び予防処置

組織ごとに定義した不適合が(図らずも)発生してしまった際にその不適合を取扱い調査する手順を決めておく必要があります。その手順には、誰がどのようにして不適合を見つけ、誰にいつどのように報告(連絡)するのか、その記録はどうするのかをはっきりさせておきます。 そうしなければ不適合が発生してもどう対応すればいいのか分からず指を咥えて見ているだけの状態になってしまいかねません。ですから、不適合に対応するための取っ掛かりを決めておくのです。

不適合の発生が報告(連絡)された際に是正及び予防処置を実施するための責任、権限を定めておきます。実際に不適合が発生した場合には、責任者は次のような手順で調査し、是正処置を実施します。

3. 不適合・改善要望事例と考察

不適合・改善要望事例考察
2003年度目的・目標管理シートで「表示ミス発生防止」を挙げ活動されていますが、発生時作業者への教育だけで再発防止策が確認できません。是正処置報告書を活用し、原因の除去を実施するようにお勧めします。 不適合に対する是正処置の手順(不適合の特定、応急処置、原因の特定、是正対策の検討・決定、是正対策の実施、効果の確認と標準化)の基本プロセスがあるが、最も重要な原因の特定・是正対策の策定に時間がかけられておらず、応急処置=是正処置になってしまっている。
本社営業部の教育・訓練計画が作成されていないとの内部監査の指摘に対し、原因として「失念していた」と記してありますが、失念への対策(年次または月次計画を立てるなど)が抜けており、再発の可能性があります。 (同上)
'02.7.29の騒音の苦情を受けて、「是正・予防処置要求書/報告書」が発行されていません。 利害関係者からの苦情を受付けた場合、「是正・予防処置要求書/報告書」を総務担当者が発行することになっているのだが、その手順が理解されていなかった。
騒音苦情は「利害関係者とのコミュニケーションによる不適合」に相当しますが、マニュアルで定めた是正処置の指示が出ていません。 周辺地域から騒音の苦情を受けたが、騒音測定をしたところ基準値を超えていたので、法規制不遵守項目として取り上げた。
規格の「不適合を取り扱い調査し、それによって生じるあらゆる影響を緩和する処置をとり」に関する記述がありません(環境マニュアル)。
規格の「顕在及び潜在する不適合の原因を除去するためにとられるあらゆる是正処置又は予防処置は、問題の大きさに対応し、かつ、生じた環境影響に釣り合わなければならない」に関する記述がありません(環境マニュアル)。

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