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4.1 一般要求事項

組織は、この規格の要求事項に従って、環境マネジメントシステムを確立し、文書化し、実施し、維持し、継続的に改善しなければならない。そして、どのようにしてこれらの要求事項を満たすかを決定しなければならない。

組織は、その環境マネジメントシステムの適用範囲を定めなければならない。

◆チェック!◆

環境マネジメントシステムの適用範囲の明確化要求が4.1に移ってきました。環境マニュアルの中に「物理的な範囲(立地、住所)」「活動の範囲」「製品の範囲」「サービスの範囲」をはっきりと宣言しなければならないようです。原則として設定された範囲内における活動、製品、サービスは適用範囲に含まれていなければなりませんが、もし適用除外する部分がある場合にはそれが妥当だと説明できる必要があります。この場合ももちろん環境マニュアルにその旨を記述しなければなりません。

4.2 環境方針

最高経営層(トップマネジメント)は、組織の環境方針を定め、環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で次の事項を確実にしなければならない。

a) 組織の活動、製品及びサービスの、性質、規模及び環境影響に対して適切である。
b) 継続的改善及び汚染の予防に関する約束を含む。
c) 適用され得る環境側面に関わる法的要求事項、及び組織が同意するその他の要求事項を遵守する約束を含む。
d) 環境目的及び目標の設定及び見直し(レビュー)のための枠組みを与える。
e) 文書化され、実行され及び維持される。
f) 組織で働く又は組織に委託されて働くすべての人に周知される。
g) 一般の人が入手可能である。

◆チェック!◆

特に変更点はないようです。

4.3.1 環境側面

組織は、次の事項に関わる手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

・ 環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、活動、製品及びサービスについて組織が管理できる環境側面、及び影響力を発揮できる環境側面を特定する。その際に、計画された又は新規の開発、若しくは新規の又は変更された活動、製品及びサービスも考慮に入れること。
・ 環境に著しい影響をもつ又はもち得る側面(すなわち著しい環境側面)を決定する。

組織は、この情報を文書化し、常に最新のものとしなければならない。組織は、その環境マネジメントシステムを策定し、実施し、維持するうえで、著しい環境側面を確実に配慮しなければならない。

◆チェック!◆

「組織が管理できる環境側面=直接側面」と「影響力を発揮できる環境側面=間接側面」の両方を確実に考慮しなければならなくなりました。また、「計画された又は・・・考慮に入れること。」は4.3.4から4.3.1に移動してきました。新規活動や変更を環境側面の洗い出しの段階で考慮することにより、自動的に環境目的・目標、EMPにつながっていくためと考えられます。

4.3.2 法的及びその他の要求事項

組織は、次の事項に関わる手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

・ 以下を特定し、参照する。
 1) 組織の環境側面に関係して適用され得る法的要求事項
 2) 組織が同意するその他の環境側面に関わる要求事項
・ これらの要求事項を組織の環境側面にどのように適用するかを決定する。

組織は、その環境マネジメントシステムを策定し、実施し、維持するうえで、環境側面に関わる法的要求事項及びその他の要求事項を確実に配慮しなければならない。

◆チェック!◆

ここでの注目すべき変更点は、環境法規制だけでなく環境側面に関わる法規制は全て対象になるということです。ということは、あるいは考慮すべき法的要求事項が増える可能性が出てきますので再確認が必要です。ISO 9001:2000でも製品に関わる法的要求事項の遵守事項がありますが、これらとの関連性も出てくるはずです。

4.3.3 目的、目標及びプログラム

組織は、組織内の関連する部門及び階層で、文書化された環境目的及び目標を設定し、維持しなければならない。

目的及び目標は、実施可能な場合にはその達成度が判定可能でなければならない。そして、汚染の予防、環境側面に関わる法的及びその他の要求事項の遵守、並びに継続的改善に関する約束を含めて、環境方針と整合するものでなければならない。

その目的及び目標を設定し、見直す(レビュー)にあたって、組織は、環境側面に関わる法的及びその他の要求事項、著しい環境側面、技術上の選択肢、財務上、運用上及び事業上の要求事項、並びに利害関係者の見解に配慮しなければならない。

組織は、その目的及び目標を達成するためのプログラムを策定し、維持しなければならない。プログラムは次の事項を含まなければならない。

a) 組織の関連する部門及び階層における、目的及び目標を達成するための責任の明示
b) 目的及び目標達成のための手段及び日程

◆チェック!◆

現行のISO 14001の4.3.3及び4.3.4の要求事項が4.3.3の1つになりました。目的、目標はISO 9001のそれと同様に達成度が判定可能(measurable:数値化にこだわらない、進捗状況の把握が可能ならばよい)であればよく、無理に数値化する必要はありません。 「プロジェクトが、新規開発及び・・・適用されるように、プログラムの該当部分を改訂しなければならない」は4.3.1に移動しています。

4.4.1 資源、役割、責任及び権限

経営層は、環境マネジメントシステムの実施及び管理に不可欠な資源を確実に利用できるようにしなければならない。資源には、人的資源及び専門的な技能、組織内部のインフラストラクチャー、技術並びに資金を含む。

効果的な環境マネジメントを実施するために、役割、責任及び権限を定め、文書化し、かつ伝達しなければならない。

組織の最高経営層は、特定の管理責任者(複数も可)を指名しなければならない。その管理責任者は、次に示す役割、責任及び権限を、他の責任に関わりなく、与えられていなければならない。

a) この規格の要求事項に従って、環境マネジメントシステムが確立され、実施され、維持されることを確実にすること
b) 見直し及び改善の基礎として、最高経営層に環境マネジメントシステムの実績を報告すること

◆チェック!◆

特に変更点はないようです。

4.4.2 力量、訓練及び自覚

組織は、組織によって特定された著しい環境影響の原因となる可能性をもつ作業を組織のために実施するすべての人が、適切な教育、訓練又は経験、に基づく力量をもつことを確実にしなければならない。

組織は、その環境側面及び環境マネジメントシステムに関する訓練のニーズを明確にしなければならない。組織は、そのようなニーズを満たすために、訓練を提供するか、その他の処置を講じなければならない。

組織は、組織で働く又は組織に委託されて働くすべての人に次の事項を自覚させるための手順を確立し、維持しなければならない。

a) 環境方針及び手順並びに環境マネジメントシステムの要求事項に適合することの重要性
b) 仕事に関わる顕在又は潜在の著しい環境影響、及び各人の作業改善による環境上の利点
c) 環境方針及び手順との適合、並びに緊急事態への準備及び対応の要求事項を含む環境マネジメントシステムの要求事項との適合を達成するための役割及び責任
d) 規定された運用手順から逸脱した際に予想される結果

◆チェック!◆

教育・訓練に関して優先順位がはっきりしました。つまり、@力量をもつことを確実にしなさい、A@を達成するために訓練のニーズを明確にし、ニーズを満たすように訓練(または他の処置)しなさい、B訓練(環境活動全般を含む)の動機付けのために自覚させなさい、ということです。「力量」や「他の処置」はISO 9001:2000で既に登場している言葉で両者の歩み寄りが見られます。 前半部分の「組織によって・・・可能性をもつ作業」は“task”を、中盤部分の「組織で働く・・・委託されて働く」は“work”をそれぞれ表していると考えられます。

4.4.3 コミュニケーション

組織は、環境側面及び環境マネジメントシステムに関して次の事項に関わる手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

a) 組織の種々の階層及び部門間での内部コミュニケーション
b) 外部の利害関係者からの関連するコミュニケーションについて受付け、文書化し、及び対応すること

組織は、著しい環境側面について外部コミュニケーションを行うかどうかを決定し、その決定を文書化しなければならない。外部コミュニケーションを行うと決定した場合は、この外部コミュニケーションの方法を確立しなければならない。

◆チェック!◆

後半部分「組織は、著しい環境側面について外部コミュニケーション・・・」について、著しい環境側面に関する外部コミュニケーションを行うかどうか組織が決定できるという点で柔軟性が増したと言えるでしょう。ただし、決定した結果は何らかの形で残しておかなければなりません。

4.4.4 文書化

環境マネジメントシステムの文書には次の事項を含めなければならない。

a) 環境方針、目的及び目標
b) 環境マネジメントシステムの主要な要素及びそれらの相互作用の記述、及び関係する文書の参照
c) この規格が要求する文書及び記録
d) 著しい環境側面に関係するプロセスの効果的な計画、運用及び管理を確実に実施するために組織が必要と決定した文書及び記録

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ISO 9001:2000と同じ形式となりました。方針や目的・目標が文書であること、記録も文書の中に含まれることなどが明確になっています。

4.4.5 文書管理

環境マネジメントシステム及びこの規格で必要とされる文書は管理されなければならない。ただし、記録は文書の一種ではあるが、4.5.4に規定する要求事項に従って管理されなければならない。

組織は、次の事項に関わる手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

a) 発行前に、適切かどうかの観点から文書を承認する。
b) 文書をレビューする。また、必要に応じて更新し、再承認する。
c) 文書の変更の識別及び現在の改訂版の識別を確実にする。
d) 該当する文書の適切な版が、必要なときに、必要なところで使用可能な状態にあることを確実にする。
e) 文書が読みやすく、容易に識別可能な状態であることを確実にする。
f) 環境マネジメントシステムの計画及び運用のために必要であると組織によって判断された外部からの文書が識別され、その配付が管理されていることを確実にする。
g) 廃止文書が誤って使用されないようにする。また、これらを何らかの目的で保持する場合には、適切な識別をする。

◆チェック!◆

4.4.4と同様にISO 9001:2000と同じ形式となりました。

4.4.6 運用管理

組織は、その環境方針、目的及び目標に整合した、並びに著しい環境側面に関連する運用を特定しなければならない。組織は、次に示すことにより特定の条件の下で確実に実行されるよう、これらの運用を計画しなければならない。

a) その手順がないと環境方針、並びに目的及び目標から逸脱するかもしれない状況を管理する文書化した手順を確立し、維持すること。
b) その手順には運用基準を明記すること。
c) 組織が用いる物品及びサービスの特定可能な著しい環境側面に関する手順を確立し、適用し及び維持すること、並びに供給者及び請負者に適用可能な手順及び要求事項を伝達すること。

◆チェック!◆

特に変更点はないようですが、唯一文書化した手順が要求されている項目です。

4.4.7 緊急事態への準備及び対応

組織は、次の事項に関わる手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

a) 環境に影響を与え得る潜在的な緊急事態及び事故を特定する。
b) 顕在した緊急事態や事故に対応する。そして、それらに伴う環境影響を予防又は緩和する。

組織は、定期的に、また事故又は緊急事態の発生後には特に、緊急事態への準備及び対応の手順をレビューし、必要に応じて、改訂しなければならない。

組織は、また、実施可能な場合には、そのような手順を定期的にテストしなければならない。

◆チェック!◆

特に変更点はないようです。

4.5.1 監視及び測定

組織は、環境に著しい影響を及ぼす可能性がある運用のかぎ(鍵)となる特性を定常的に監視及び測定するために手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

この手順には、環境パフォーマンス、適用可能な運用管理並びに組織の環境目的及び目標との適合を監視するための情報を文書化することを含めなければならない。

組織は、監視及び測定機器を校(較)正し、維持しなければならない。また、関連する記録を保持しなければならない。

◆チェック!◆

環境側面に関わる法的及び組織が同意するその他の要求事項についての遵守評価が別項目(4.5.2)になりました。

4.5.2 遵守の評価

遵守に対する組織の約束を満たすために、組織は、適用され得る環境側面に関わる法的要求事項及び組織が同意するその他の要求事項の遵守を定期的に評価するための手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

◆チェック!◆

環境側面に関わる法的及び組織が同意するその他の要求事項についての遵守評価が別項目(4.5.2)になりました。

4.5.3 不適合、是正及び予防処置

組織は、不適合を管理するために是正及び予防処置をとるための手順を確立し、適用し、維持しなければならない。手順には次の事項を含めなければならない。

a) 顕在化した不適合を特定し、その環境影響を緩和する。
b) 再発を防止するために、顕在化した不適合の原因を調査し、除去する。
c) 潜在的な不適合を特定し、及び評価する。潜在的な不適合が発生することを予防するために組織が必要と判断した場合にはその原因を調査し、除去する処置を決定する。

顕在及び潜在する不適合の原因や影響を特定し、是正し、緩和し、予防又は除去するための処置は、問題の大きさ、及び生じた環境影響に見合ったものでなければならない。

組織は、実行した処置をレビューし、是正及び予防処置の結果生じた変更を実施し、文書化しなければならない。

◆チェック!◆

是正・予防処置がステップで表現され、より理解しやすくなりました。

4.5.4 記録

組織は、組織の環境マネジメントシステム及びこの規格の要求事項への適合を実証するのに必要な程度の記録を残し、維持しなければならない。これには環境側面に関わる法的要求事項及び組織が同意するその他の要求事項の遵守の評価、手順の実施状況並びに達成した結果を含む。

組織は、記録の識別、保管、保護、検索、保管期間及び廃棄についての手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

記録は、いつまでも読みやすく、識別可能で、追跡可能でなければならない。

◆チェック!◆

特に変更点はないようです。

4.5.5 内部監査

組織は、次の事項を行うために、あらかじめ定められた間隔で内部環境マネジメントシステム監査を確実に実施しなければならない。

a) 組織の環境マネジメントシステムについて次の事項を決定する。
 1) この規格の要求事項を含めて、組織の環境マネジメントシステムのために計画された取決め事項に適合しているかどうか。
 2) 適切に実施されており、維持されているかどうか。
b) 監査の結果に関する情報を経営層に提供する。

監査プログラムは、当該運用の環境上の重要性及び前回までの監査の結果に基づいて計画され、策定され、維持されなければならない。

次の事項に関する監査手順を確立し、適用し、維持しなければならない。

・ 監査の計画及び実施並びに結果の報告に関する責任と要求事項
・ 監査基準、適用範囲、頻度及び方法の決定

監査員の選定及び監査の実施においては、監査プロセスの客観性及び公平性を確実にしなければならない。

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特に変更点はないようですが内容的にはISO 9001:2000にだいぶ近づいており、用語としても「内部監査」となっています。なお、ISO 19011では品質/環境内部監査の指針を規定しています。

4.6 経営層による見直し

最高経営層は、組織の環境マネジメントシステムが、引き続き適切で、妥当で、かつ、有効であることを確実にするために、あらかじめ定められた間隔で環境マネジメントシステムを見直ししなければならない。この見直しでは、環境マネジメントシステムの改善の機会の評価を含めなければならない。 また、環境方針並びに環境目的及び目標を含む環境マネジメントシステムの変更の必要性の評価を行うことも含めなければならない。経営層による見直しの結果は、文書化されなければならない。

経営層による見直しのインプットは、特に次の情報を含まなければならない。

・ 内部環境マネジメントシステム監査及び遵守評価の結果
・ 外部の利害関係者からのコミュニケーション
・ 環境パフォーマンス
・ 目的及び目標を達成している程度
・ 是正及び予防処置の状況
・ 前回までの経営層による見直しの結果に対するフォローアップ
・ 変化している周囲の状況
・ 改善のための提案

経営層による見直しからのアウトプットには、継続的改善への約束に整合し、環境方針、目的及びその他の環境マネジメントシステムの要素に加え得る変更に関する決定及び処置を含まなければならない。

◆チェック!◆

ISO 9001:2000と同じ形式になっており、インプット・アウトプットが明確にされています。経営層による見直しでは、インプット情報及びアウトプット情報には最低限これらの事項が入っていなければならないということです。

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